猟期に入ると、方々の狩猟仲間や知りあいか
ら獣肉を頂きます。 小ぶりでしたが、今期初物の猪を分けていただいたので、骨抜き、精肉後、三枚部分は、味と保存性の良い ベーコンにしてみました。手間も時間も掛かりますが、それだけの価値はあります。 700gのベーコンを作る場合。 素材:猪肉(バラ肉部位 1,000g)、塩(40gと、岩塩適量)、砂糖(20g)、水(1,000ml)、ローリエ(2〜5枚)、 黒胡椒(ホール10〜20粒)、にんにく(1〜3片)、ローズマリー(10cm1〜3本)、燻煙材(桜、ヒッコリー等) 道具:ジップロック、鍋(大、小)、燻製器、タコ糸、ゼムクリップ、クッキングタオル、 脱水シート(赤ちゃん用防水シート、ペットシート等) @まずは、バラ肉に岩塩を万遍無く擦り込み、ジップロックに入れて冷蔵庫で2日程度寝かせ、 余計な水分を脱水します。岩塩には、そこそこ、硝酸塩が含まれており、浸透する過程で、硝酸還元菌に よって硝酸塩が亜硝酸塩に変化しいるので、発色やら、ボツリヌス菌抑制の効果が期待できます。 ・・・あくまで気分的なものですが(笑 ※巷で騒がれているように亜硝酸塩を避けたいのであれば、普通の塩でもよいかもしれませんね。 ・・・私はボツリヌス菌が怖いので迷わず岩塩を利用します。 Aそみゅ〜る液をつくります。鍋に、塩、砂糖、水、ローリエ、黒胡椒、にんにく、ローズマリーを合わせ入れ 火に掛けます。沸騰したら、蓋を外して弱火で15分程度煮込み、火から降ろします。室温まで冷めたら、 蓋をして、冷蔵庫に入れておきます。大体食塩5%の液体ができます。 B脱水したバラ肉を出し、表面の塩気を良く水洗いした後、クッキングタオルで水気をよく拭き取ります。 ジップロックに脱水され溜まった、血水を棄て、内側を水ですすいだら、よく拭いたうえで、肉を入れ、 ソミュール液を注ぎ、冷蔵庫で保管します。(ジップロック内の空気はすべて抜いておきます。) (端っこにストローをちょっと入れて空気を吸いながら、ロックすると楽です。飲まないようにね) C1日1回程度、ジップロックの上から、揉んだり、天地返ししたりして、6日間漬け込み、肉の熟成を促します。 D大きめの鍋に肉を取り出し、流水(直接掛からないように)にて塩抜きします。15時間〜20時間程度 塩味は薄いくらいでちょうどよくなります。肉端をチンして味見してみましょう。 Eクッキングタオルで肉の水気を良く拭きとってから、脱水シートで包み油切り用バットに乗せて 冷蔵庫に1日程度いれて置きます。脱水シートは、高価なので、赤ちゃん用の防水シート(内側が吸水ポリマー で固まる、紙おむつのシート版みたいなやつ)で、包んでも同じ効果が得られます。 (途中、適宜シートを交換すると尚良)・・・ペット用のトイレシートでも良いかも(^^; F肉の形を整えながら、タコ糸で肉を縛ります。まぁ、フックで吊るせるようになっていればそれでOKです。 Gクリップで作ったS字フックにて肉をスモーカーにぶら下げ、60度程度で3時間程チップを入れず乾燥させます。 H段ボールで拡張した燻煙室を付け、肉を配置しなおしてから、60度6時間燻しでます。常温まで冷ましたら、 冷蔵庫に一旦保管します。 I翌日、更に60度で6時間燻したら、70度で1時間燻した後、燻室内で常温に戻します。燻室の温度が10度以下に なるようなら、そのまま24時間寝かせれば完成です。温度が下げられない場合は、冷蔵庫にて24時間寝かせれば 完成です。 試食してみましょう。今回は、今年生まれの猪だったのでバラ部位が小さめなので、斜めにスライスして、 形を整えます。切り端と、2枚をフライパンでカリカリに焼いていただきます。 ・・・なんの遜色もなく、ベーコンです。文句なく美味しと思います。 ベーコンエッグや、スープに入れても美味しのではないでしょうか。 ぱなけあ的には、カリカリに焼いたベーコンとほうれん草のソテーでトーストを食べるのが好きです。 使いやすく切り分けて、小分けで冷凍しておくと、半年ぐらいは平気だと思います。。。 (半年経つ前に使い切っちゃうので定かではないですが。。。) |