個別案件詳細
家 禽システム☆ 彡不定期更新ネタ

プロジェクトを進めていく上で、費用を捻出す るために何とか節約する三段 を検討しており、
野菜は菜園でなんとかなるし、魚は釣りにいけばなんとかできそうですが、肉だけは、
年間を通じての供給か難しいかな?と、思ったのですが、家禽の飼養であれば、なんとか出来るかも。
とこれまた大した根拠も無くそんな思いに至ったわけでして。また、
うまく運用すれば収益モデルとしてもっていけるのでは??
しかも、生産される、卵・肉はもちろん、羽や、排出物の循環利用もいけそうぢゃん。と、皮算用が
もくもく膨らんできまして、それでは!って事でシステム構築を始めてみたわけです。


★システム要件   
  本課題は家禽の飼養、繁殖、収穫、利用についての、技能習得を主な目的としている。
 飼養する家禽については、小規模シミュレーションとしているので、ウズラ、烏骨鶏、
 地鶏の3種にしぼり進めていくものとする。
 また、烏骨鶏、地鶏については、騒音の問題もあるので、雌のみの飼養とする。

 習得したい技能として、以下を重点的に意識しながら課題を進めていく。
 ・飼養環境の整備方法
 ・飼料入手ルートの開拓
 ・質の良い飼料配合
 ・採卵ペースの把握
 ・人工孵卵
 ・育雛
 ・収穫卵の利用方法
 ・精肉・解体時に発生する素材の利用方法
 ・一連のライフサイクル化と継続プラン
 ・ワクチンの確保
 ・衛生管理と病気対応
 ・排出物の利用


★システム設計

 概要設計
  飼養体の選定
   ウズラ… 個体は小さいが、採卵、採肉ができ、鳴き声も比較的小さいので、雌雄で飼養
   烏骨鶏… 多少小さめだが、採卵、採肉ができかつ高価。雄の鳴き声が大きい為、雌のみで飼養
   地鶏 … 銘柄によるが、採卵、採肉ができる。雄の鳴き声が大きい為、雌のみで飼養
   水禽 … 飼養面積の都合上、シミュレーションでは候補から外す
   雉  … 飼養面積の都合と、鳴き声の問題で、シミュレーションでは候補から外す。
 
  孵卵・世代管理
   選定要件で、雌雄飼養が可能な種はウズラだけとなるので、ウズラにて孵卵、初期育雛、
   世代管理を行なっていく。
   鶏については、3日齢以降の育雛を行い、繁殖は行わない。
 
 インフラ設計
  飼養環境
   庭前面の約30平米を解放し、平飼い環境とする。これで庭の大部分について、除草や殺虫の
   手間がなくなる。(育てる苗の保護が必要になるが・・・)
   2平米程度の小屋を2棟建て巣小屋とする。
   砂浴び場を設置する。
   不断給餌、給水器を作成・設置する。
  
 運用設計
  飼料
   自家採取が望ましいが、初期段階では、配合飼料と、鳩用穀類を購入利用する。
    青菜については、スーパー等にある廃棄用キャベツ外葉等を利用する。
    庭等の草は細かく刈り取り、サイレージにし、利用する。
    精米時の糠を利用する。
    生き餌として、ゴミムシダマシの養殖を並行して行う。
   今後、くず米、青米等の入手経路を開拓する。
  ライフサイクル
   ウズラ・・・半期毎に孵卵を行い、1年毎に世代交代をする。また、血統補充は2年毎とする。
         雄については、育雛より2ヶ月で判別し、1匹以外は食用に回す。
   鶏全般・・・1年毎に雌雛を購入し、1年半毎に世代交代を行う。
         シミュレーションでは、孵卵をしない為血統補充は行わない。
  採卵
   採卵したものは、自家消費及び、希望者へ配布する。時期により世代交代の為の孵卵用とする。
   ※運用が軌道に乗ったら自家消費用は自給とする。
  副産素材
   運用中に取得できる素材(糞や、羽)については、肥料や、加工品の素材として2次利用する。
  疾病対策
   育雛時に投与できるよう代表的なワクチンについて入手経路を開拓する。

 
★システム構築
 飼養体
 まず初めに行ったのが、各飼養体第一世代の確保。
 ウズラ ペットショップでの購入はちょっと値がはりそうなので、近場の養鶉場より、
     5週齢の中雛を分けてもらうことに。もちろん、主要なワクチンは接種済み。
     価格は、雄が500円、雌が600円とのこと。雄2羽、雌8羽の合計10羽を手配
 烏骨鶏 青梅畜産センターにて。東京烏骨鶏の雌4羽を手配。都内在住だと格安で
     購入できる。(年間生産数に限りがあるので年度初めに手配するのがよい)
 地鶏  名古屋コーチンを選定。割高だが、近隣のジョイフル本田にて購入。
     3日齢の雌雛が1羽980円。来年以降は、他のツテを探す。

 ウズラの小屋
  材料を買い込み作成したので、それなりのコストが発生してしまった。1畳程度の小屋で、
  1万円程。。。ちょっとコストをかけすぎた。。。たる木と、波板、防獣ネット、金物。
  900mm×1,800mmの小屋に仕立てる。秋口より、冬に向けてビニルでざっと覆いある程度の
  防寒対策を行う。
 鶏用の小屋
  烏骨鶏と、名古屋コーチンの共同小屋とする。お古のビニールハウス骨格を利用し、
  波板で屋根、外界仕切りを作成。サイズは1,800mm×1,800mm。最大で12羽の寝屋とする。
  秋口より、地面から、1m迄をビニルで覆い防寒対策をする。
 解放庭
  家禽が自由に闊歩し、自然物の捕食、運動ができるように、開放空間を作成する。 たる木、防獣ネット、耐性塩ビ網、1000デニル防鳥ネット
  を利用。 外部仕切りの要所にモルタルを巻いてたる木を差し込む。安定したら、地中に隠れる部分に防腐処理を施す。
  仕切り基底部に幅60cmの耐性塩ビ網を地中20cmから埋没設置し、たる木間を渡し、バンドで固定していく。地上2m程度から、
  防獣ネットで外周を張り巡らしていく。防獣ネットと、塩ビ網をPE糸で結合する。上部は、防鳥ネットを張り巡らせ、端から
  固定していく。中心部にポールを建て、防鳥ネットを山形につっぱり、完成。 防鳥ネットの対応年数と、降雪時の耐久強度に
  少々不安があるものの、3次元的に余裕がある開放空間ができあがった。当然、庭の左右から出入りができるようにドアも設置。
 不断給餌・給水器
  犬猫用の餌入れ中央部にペットボトルの蓋をボルトオンで固定し、シリコンで防水処理をする。
  ペットボトルの首あたりに穿孔を行い、給水用のボトルとする。また、2Lボトルの底部を切りはなし、 首辺りから、餌が出てくるように
  切り込み加工をして、餌用のボトルとする。 餌入れのシリコンが完全に固まったら完成。
 産卵箱
  野地板を利用して産卵箱を作成。出入口は暖簾を垂らし、プライベートを守る作りとした。
 砂浴び場
  解放空間中、雨が当たらない場所(主に軒下)に砂浴び場を作成。野地板で囲いを作り、そこへ 山砂をたっぷり投入して完成。
 孵卵器
  手作り自動転卵孵卵器1代目 雛用保温電球、ダンボール、自動給餌器を加工して作成。
               →転卵機能に不具合が発生。改善を予定
  市販自動転卵孵卵器 オークションにて落札。1代目の改造修理ができるまで、こちらを利用する。
 育雛箱
  猫よけ有刺網、鉢底用網、滑り止めシート、保温電球、湿温計、プラケースを利用して作成。
  なお、保温電球は1代目孵卵器の保温電球を剥がし転用した。
 サイレージ
  庭や、遊歩道の青草を粉砕刈取りし、代替サイロにてサイレージを行う準備をする。

★システム運用


うずらの受け入れ
 システム構築にて、もろもろの準備が整ったら、うずらの中雛を受け取りに行く。
 養鶉場にて雄2羽、雌8羽の合計10羽をうけとった。ウズラはボール紙でできた簡易檻に
 雄、雌分かれて入ってきたので、自宅迄の移動は楽に行うことができた。
 受け取ってきた10羽を2群にわけて飼養するのがだ、用意したウズラ用小屋は、前後で2区画に
 別れていて、前面の区画は、作業場としてあり、後の1区画をさらに2分した所に、
 雄1羽、雌4羽の2群に分けて飼養することにした。


うずらの飼養
 飼養するにあたっては、運用設計で定義した通りの餌を用意し、青菜、ミルワーム以外の飼料
 は、全て粉砕機で粉微塵にして不断給餌器で与えるようにする。
 暫く飼養を続けていると、雄が雌に乗っかるようになるが、まだ乗り方が下手で雌の後頭部
 を傷つけるようになった。たぶん、区画が小さすぎたからだと思う。
 狭いので逃げるのにトロい雌が集中的に・・・執拗に乗っかられた挙句、丹頂になり死に至った。
 これが、各群1羽づつ発生。
 この2羽の死を無駄にしないよう、焼き鳥に。
 対策として、次の犠牲が出る前に、区画を全て取っ払い、1間にして飼育を行う事に。
 ただ、飼育小屋の前面は防獣ネットでしきっているだけだったので、全ての区画を取っ払うと、
 ウズラが防獣ネットに接近できる状態となってしまう。案の定、何もしないでおいたら
 2〜3日後、夜の間に猫の襲撃があり、雄が1羽犠牲になった。
 翌朝確認すると、生きてはいたが、内臓(腸)が飛び出て瀕死の状態。
 多分猫が手を入れて引っ掛けたのではないかと思われる。。。
 この雄も直ぐに引導を渡し、焼き鳥に。。。。
 直ぐに周囲を2重に囲い直し、弱目の所は、板で補強。流石に猫も手出し出来ないようで
 たまに小屋の前に来ては、獲物を狙う恰好をしてウズラと睨み合いをしている。
 その後は何事も無く、順調に飼養。受け入れから7週間後あたりからぽつぽつと産卵が
 確認できた。そのあたりで、ちょっとした不注意から、雌3羽が逃亡。ドアを解放
 したまま、ちょっと目を離したのがいけなかった。。。
 結果、第一世代として雄1羽、雌3羽の計4羽にて採卵運用を始めることに。。。

うずらの採卵
 採卵ペースは2日で5個。夏場、気温が高くなると、2日で3個のペースになった。
 採取した卵は主に食用として消費している。が、自分だけでは消費しきれない
 ので、10個づつ位をまとめて、知人等に配ったりもしている。
 世代管理を始めると個体数が増えるので産卵量も相当増えると思われるので
 今のうちに配布先をある程度決めておく事にする。軌道に乗れば、大きな増減
 はなくなるだろうから、安定した配布ができるようになると思う。


うずらの人工孵卵
 産卵確認から、2週後に種卵を取りおき、9個を自作孵卵器にて孵卵させる実験を開始。
 途中、自動転卵機能に不具合が発生したため、手動転卵に切り替えた。
 ただ、1日2回しか転卵できるタイミングが無かった為、孵化しないリスクが大きく
 なり、実験の失敗を懸念したが、孵卵器に入卵してからきっちり17日で雛1羽の孵化と、
 2羽の孵化途中死を確認。9個中、3個の卵の杯が成長したことになる。孵化率は11%。
 途中死した2羽については、孵卵器内の湿度が足りなかった為を思われる。
 孵化中、湿度が足りないと毛が卵膜に貼り付いて乾燥し、孵化できずに力尽きる
 事になってしまう。今回、孵卵器の材料にダンボールを利用していたため、加湿しても、
 湿度が上る前にダンボールに吸湿調整されてしまい、理想的な湿度を保つことが
 出来なかった。孵卵中は80%以上の湿度を保つのが良いらしいとの事だったので、
 本孵卵運用時にはそのへんを考慮して孵卵器の改善を図る。
 孵化した雛についても、育雛時の温湿度管理が悪く、3日目に☆に。
 育雛については、もう少し学習する必要がありそうだ。
 孵卵実験終了から1ヶ月後、種卵を21個取りまとめておいて、第2世代を輩出する為の
 本格人工孵卵を開始した。手作り孵卵器の改修が停滞していたのと、オークションに
 自動転卵機能付き孵卵器の出物があったので、そちらを落札して利用することにした。
 中古だが、1回使ったきりのほぼ新品。送られてくると、直ぐに転卵の仕組みを確認。
 ・・・とてもうまくできている。たぶん、自作孵卵器の改良改修をするよりも
 安価に収まったとおもわれる。。。
 早速孵卵を開始。14日間は、自動転卵をしながら37.5度で温め続け、以降は、自動転卵を
 中止して温め続ける。丁度17日目の早朝に最初の1羽が孵化していた。孵卵用に作った
 聴診器で他の卵の音を確認してみると、内側から、突く音がしていた。
 仕事があるので、直ぐに会社に出かけてしまった。その日は気もそぞろで、定時になると
 速攻で帰宅。家に着くと、妙に騒がしい。。。孵卵器を覗くと・・・雛の集団が。
 よくよく数えると、13羽孵化していた。その後も、2日程孵卵を続けたが、初日の13羽以外
 は孵化する兆しもなく。結局孵化の瞬間については、観察することが出来なかった。

うずらの育雛
 孵化した雛を育てるのだが、基本ウズラや、鶏等、地べたを這う鳥の場合、孵化すると
 自力で餌を探して食べるので、育雛といっても大した手間はかからない。
 その為に黄身という弁当を抱えて孵化してくるので、孵化後ウズラでは約36時間程度
 までなら補水、捕食しなくても生きていけるようになっている。その時間で、生き抜く
 為の方法を学ぶようだ。
 で、実際の育雛だが、まず、孵化したら12時間〜20時間程度は孵卵器の中に放おって
 おく。頃合いを見て、予め湿度80%、温度38度にしておいた育雛箱に移していく。
 この時、育雛箱には水飲み用の器具を設置しておき、雛を移すとき、嘴を水に突っ込んで
 水の飲み方を教える。1回だけではなく、2〜30分後にもう一度嘴を水に突っ込んで
 教えておいた方が確実だろう。全ての雛を同様に教育しておく。そのうち、1匹が、
 自分から、水を飲むようになると、他の雛も習って飲むようになる。
 雛を育雛器に移したら、2〜3時間程度暗くして雛を休ませる。
 ここまでのポイントは、
  ・孵化しても暫くは放置する。半日以上、1日以下で。
  ・育雛器は事前に快適環境にしておく。湿度80%以上、温度38度位
  ・移すタイミングで補水の仕方を教育する。
  ・先に餌を与えてはいけない。まず食べないので。そのまま弱ってしまうことが多い。
 この、雛を休ませている間に餌を作っておく。餌は、鶏の雛用餌を粉に挽いて、更に
 貝殻や、煮干し等も粉に挽いてからブレンドする。鶏の雛用飼料には、コクシジウムを
 予防する成分が含まれているので、まだワクチン等の入手経路をもたない場合は、
 かならず雛用飼料を利用するべき。
 餌の用意が出来たらエサ箱に入れ餌を与える。給水箱もそうだが、エサ箱も、
 雛の頭が入る程度の格子ブタをしておかないと、エサ箱内で暴れ、餌の8割は、無駄に
 散らかるだけとなってしまう。適当でいいから自作加工するのがよい。
 給餌、給水は1日2回とした。時間が取れるなら3回、4回と小分けにあげたほうが
 良いらしいが、そんな時間がとれるわけもなく。
 
 育雛器に移してから丸3日後に育雛器内の温度を35度に下げる。日々餌をついばんでいるので
 一回り位大きくなっている。この時期から、細かく微塵にした青菜も餌とは別に与え始める。
 初めは、なかなか食べないが、慣れると好んで啄むようになる。
 ここまでくれば、この先の育雛での死亡率はぐんと下がる。一安心といったわけだ。
 
 更に3日後、32度に温度を下げる。順調であれば倍以上の大きさに膨らんでいるはず。
 育雛器内の狭い世界だが、それなりに格付けみたいな順位もできてくるようだ。
 赤虫や、孵化したてのミルワームを与えると、奪い合って啄むようになっている。
 不思議と、初見なのに、眼の色を変えて群がってくるのにはちょっとびっくりする。
 
 更に3日後、温度を29度に下げる。羽も大分生えそろって来るので、砂浴び用の砂を
 容器に入れて育雛器に配置する。直ぐに砂に集まり砂粒をついばみながら、砂浴びを
 するようになる。
 
 更に3日後、夏場なので、保温設定を外し、外気に慣らすようにする。この時点で底上げして
 加湿していた部分も外し、自然の外気と同じような湿温度にする。個体の大きさもそこそこ
 になり、食べる量も比例して増える。当然、初期のエサ箱では小さすぎるので、ある程度
 大きめの容器に格子をしてそちらを与えるようにする。
 
 更に3日後。育雛器から出し、庭先の囲いの中に移す。ここで約30日ほど育雛を進め、
 雌雄の判別を行なっていく。餌は、親鶏用の餌をすりつぶして魚粉、胡粉、等をブレンドし
 さらに、鳩用穀類も粉にしてブレンドして与える。この先の育雛では、徐々に餌の粒子を
 大きくしてく。育雛の最後に、肛門を見て雌雄判断をする。雄は赤い腫れ上がりが大きく、
 雌は小さい。60日齢位から、早熟な個体は、ぼちぼちと産卵を始めるので、採卵のサイクルに
 組み込んでいく。


野生鳥獣の襲来
 上空からは、猛禽類や、カラス等直接家禽を捕食していくものや、余り餌を狙い入ってくる
 病原体を持っているかもしれない小鳥等に気をつける必要がある。雪深くない地域なら、
 1000デニル程度の防鳥ネットを張っておけばこれらを防ぐことができる。
 地上からは、捕食の為の獣が多く襲来するので特に注意が必要である。熊等の大型動物に対しては
 仕切りの外側に電気柵を用意する必要がある。一番多いのが犬、猫、タヌキであるが、これらは
 防獣ネットで仕切りをしておけば侵入を防ぐことができる。但し、地面を掘って侵入しようとする
 事も多いので、仕切りは、地下30cm以上埋設しておくのが望ましい。また、
 飼育場所と外界との間に5cm程度の隙間があるとイタチ系肉食獣の侵入を許してしまう。
 閑静な土地ではニホンイタチか、チョウセンイタチが主だった種だと思うが、野生化した
 フェレット等もいるので、まさかと思うような環境でも注意をした方がよい。
 また、イタチ系の肉食獣の侵入を許すと、食欲を満たした後も、ほぼ全滅するまで、
 鳥を惨殺する。又、空腹時は鳥の全身を食するが、食欲が満たされてくると、頭部
 のみを喰する傾向にある。
 厄介な獣であるが、野ねずみや、昆虫等も捕食してくれ、益獣でもあるので、
 侵入を許さない作りをするのが一番の防衛手段と言えよう。
 かくいうものの、本格孵卵の初雛12羽については、33日齢でイタチの襲撃にあい、
 ほぼ壊滅してしまった。orz
 このままでは庭先飼養が難しい為、徹底的に隙間を無くし、問題無しと判断した時点で、
 生き残った1羽(雄)を解放庭に放す。又新たに育雛してきた雛6羽を庭先籠に移し、約2週間程
 観察しながら、外敵が侵入出来ないことを確認する。


名古屋コーチンの受け入れ
 家禽飼育の環境が整ったタイミングを見計らい、名古屋コーチンの雛を購入。
 購入先にツテがない場合はジョイフル本田等のペットセンターから購入する。ただ、
 雛の入荷タイミングが、春先…ゴールデンウィーク頃と、秋口…秋分の日前後の2回
 位なので、事前に問い合わせをしておくと良いとおもわれる。
 今回は、初回と言う事で、雌3羽を購入。1羽980円とちょっと高めだったが、仕方がない。
 ただ、誤って雄が混入していた場合は、成長してからでも、雌と交換してくれるようだ。
 今後は伝手を開拓する必要がある。
 受け入れた3羽は、3日齢で、計測すると、各々35g程あった。


名古屋コーチンの育雛〜21日齢
 購入したのが3日齢とほぼ初雛育雛とかわらず、ウズラ程ではないにしろ、温湿度管理も
 あわせて行う必要があった。育雛箱には、使わなくなった食器水切り箱を利用。床材として
 おがくずを敷き詰め、給水、給餌箱を設置し、ウズラの育雛箱に重ねて配置することで、
 上に逃げた熱を供給できるようにした。
 餌は不断給餌だと喰いが悪かったので、中雛になるまでは、1日2回の定刻給餌にした。
 ウズラと違い成長スピートが遅いため、21日齢になるまでは屋内飼育になる。
 2日後、5日齢で計測してみると、各々42gとまずまず順調に成長してきた。
 更に受け入れ後7日、10日齢で計測すると、85g〜110gと、3羽に成長の格差が見えてきた。
 格差に対応すべく、給餌器を複数設置し、餌場を占有されないように改善した。
 青菜は、5日齢から、細く微塵にしたものを少量づつ与える。
 また、タンパク源としてミルワームを、1日2匹づつ与えるようにした。
 予定より早かったが、15日齢位より、目の届く間、庭先に放すようにする。
 16日齢以降は鶏舎と、解放庭での飼養に切り替える。
 21日齢までは、様子を見ながら雛用餌を与えそれ以降は、配合飼料に移行していく。


家禽用ワクチンの入手。
 知りあいの伝手で、獣医さんに各種ワクチンの見積をとってもらった。ただ、最小ロットが
 1000羽分と多いため、消費計画を立ててからでないと手をだせないと。値段はさほどではないの
 ですが、やはり、あまり無駄はだしたくないですので。
 本運用時には、このロットで消費もできるのだろうが、ここ数年はシミュレーション
 規模となるので、やはりちょっとむずかしいのかもしれない。


名古屋コーチンの育雛〜70日齢
 暫くは、そのまま飼養を続け、各個体に羽が生えそろったら、寝屋に高さ700mm程度の止まり木を
 設置すると、睡眠時に止まり木を利用するようになる。


育雛箱の改善
 底上げして下に水を張り運用していたが、床材に3センチ程度マットを敷き詰めバクテリア液を
 補充し運用することで、必要な湿度を保ちながら、糞尿をバクテリアが分解してくれるため、
 環境をクリーンに保つことができるようになる。2週間程度利用したら、コンポストにて発酵を進める事で
 発酵鶏糞肥料入りの用土として利用できる。10月に孵化した雛の育雛より本方式を利用する。


鶉個体利用
 育雛後、雌雄の判別をし、雄だった場合は解放庭で90日齢まで飼養し、その後食材処理をする。
 雌の場合と、種付け用の雄は、18ヶ月で産卵サイクルから外し、食材処理をする。


烏骨鶏の受け入れ
 10月10日、待ちに待っていた烏骨鶏の引渡し連絡がきた。申請してから、丁度4ヶ月。
 申し込んだのは30日齢の雛なので、先住してしまった名古屋コーチンと、同じ生れ月となる。
 雛の受け取りは、平日の16時半までとなっているので、別用で会社を早退する日程に合わせ受け取りにいった。
 当日、移送用のダンボールを用意して畜産センターへ赴く。
 畜産センターの受付で雛の引き取り場所を伺ってから移動。・・・構内は相当広いようだ。
 家禽舎で手続きをして無事4羽受け取る。真っ白で思いの外小柄。コーチンよりも小さい。
 誕生日は9月3日との事で、コーチンよりも10日早生まれとなる。
 帰りに元の受付で雛の支払いをする。1羽520円×4羽=2,080円。
 帰宅すると雛はダンボールの中で落ち着いているので一晩そのままにしておく。
 (夜、急に環境を変えるのは、よくなさそうなので)


烏骨鶏の育雛(40日齢〜70日齢)
 受け入れた烏骨鶏は、翌朝より、解放庭でコーチンと一緒に育雛を行う。
 喧嘩やいじめを懸念したが、見ている限りそういうことは発生しなかった。(双方幼いからかもしれない)
 今後新たな雛を受け入れるときには何らかの対策が必要になるかもしれないので検討課題とする。
 あとは、コーチンとたいして変わらないが、1点、大きく違うところは、夕方(日暮れ前)になると、ピヨピヨ
 そうとう囀る。そして、狭い場所をねぐらとして、4羽が折り重なるように入り込み、眠りにつくようだ。
 育雛を開始してから、1週間程度で環境に慣れるようで、最初はおっかなびっくりだった解放庭を当たり前の
 ように闊歩するようになる。
 元来野性味が強いせいかコーチンよりも警戒心が強く、育雛を開始しても暫くは管理者にさえ慣れないが、
 ミルワームを与えていると、それなりに慣れてくる。


名古屋コーチン・烏骨鶏の飼養
 30日齢頃からの育雛時期からではあるが、解放庭にある青物はほぼ喰らい尽くすようだ。実際、元気に育っていた
 唐辛子や、茄子の葉は、すべて丸坊主となった。
 鶏は辛さを感じないのか?辛いのが好きなのか?は分からないが、好んで 啄んでいるようで、背が届かない
 高みの葉は、飛び上がって食いちぎっていた。啄みに気がついてから、3週間程で4株の唐辛子が太い茎を残して
 丸坊主となった。解放庭に植物を植える場合は、防鳥網を張らないと難しいようだ。
 そのぶん、雑草も綺麗に喰らってくれるので、今後の除草作業は楽になると思われる。
 ただ、冬季は青菜の自給率が下がってしまうので、ティモシーを破断して与える等、対応策を検討しないといけない。
 (本来は、サイレージをしておくのが望ましいのだが。)
 餌も普通の配合飼料と、糠を2対1程度で混ぜて与えている。あとは、調理中に出た、野菜くずや、スーパーで
 棄てられた青菜(キャベツの外葉等)もちぎって庭にばら撒いておくと、翌日には無くなっている。
 日齢を重ねる毎に羽ばたきや、ジャンプをするようになるので、小屋内の高さ500mm程に止まり木を渡す。
 暫くは、昼寝の時等に止まる程度であるが、そのうちに就寝時にも利用するようになる。慣れてきたら、1,000mm位
 にも止まり木を渡しておくと小屋内の空間を立体的に利用できる。
 夜中たまたま止まり木での寝姿を見ていたら、いきなり、ドサっ!!と落ちた。。。寝ぼけたのだろうか?
 その後いそいそと、元の位置に飛び戻って、何も無かったかのように、眠りに着いた。
 鶏もけっこう、寝ぼけたり、夢を見たりするのかもしれない。


鶉の雌雄判別
 雛の状態で判別できるようになればよいのだが、なかなか困難なので、50日齢位で肛門を見て判定する。
 赤く腫れぼったい方が雄、そうでないのは雌。あるていどなれるまで判別率は60%程度となった。
 一番確実なのが、60日齢位から雄叫びを挙げるのは、雄、卵を産むのは雌となる。これが確実であり、
 判定出来た個体右足首に雄の場合は白い足輪をつける。左足は世代管理用の足輪をつける。
 必然的に両足とも付いていないのは未判定となる。


鶉・2012秋の孵卵
 ◯8月27日〜9月12日 ジャンボ鶉 15個中、6羽孵化 15日齢で4羽を里子に出す。
  2羽が20日齢で歩行困難になり、内1羽が26日齢で昇天。1羽は、動かずに生活している。
 ◯9月17日〜10月4日 第2世代 15個中、8羽孵化 内1羽が6日齢で足を骨折し、17日齢で昇天。7羽が判別待ち
 ◯10月7日〜10月25日 第2世代 12個中 6羽孵化 6羽共成長。雌雄判別待ち


個体識別と名前
 個体識別は足輪(細めのカラータイラップを利用)で行うようにし、よほど特徴的な個体以外は極力意識しないように
 する。愛玩目的に生涯飼養続ける以外は名前も付けないほうが良い。もちろん、名前を付けてなつかせてもよいが、
 その個体をちゃんと処理できるのであれば・・・が前提となる。
 現環境では、鶉の場合、足の悪い1羽以外は、世代・雌雄管理用の足輪で判別する程度となっている。コーチンは、
 幼雛時は、大中小と判別がついたが、中雛以降は、個体サイズも平均的になりほぼ判別がつかない状態となっている。
 ただ、相当なついてしまったので、採卵後の採肉処理を考えるとちょっとブルーになる。烏骨鶏は、もともとなつきにくい
 為、一定の距離感もあり、いい関係を保っている。
 このように、使用目的にあわせて、接し方を変えないと、先のシステム運用に障害をきたすリスクが大きくなってしまう。


鶏の採卵
初卵 秋子の場合、2月中 旬あたりから、気の早い名古屋コーチ ンが産卵を開始する。
 その後、3月初旬までには、烏骨鶏含めすべての鶏達が産卵するようになる。
 名古屋コーチン3羽、烏骨鶏4羽から、1日平均5個の卵を採取することができるようになる。
 この時期気をつけたいのが、卵殻を生成するための成分が不足がちになってしまう事。
 卵殻の無い柔らかい卵が生まれちゃったり、それを鶏達が食べるようになると、
 卵を割って食べる癖がついたりする。





tamago 予防としては、餌に 牡蠣殻を混ぜ込んで与えるのが一番簡 単。カキ殻も無染色の粉砕カキ殻を
 購入できるし、手間もかからないし。
 あとは、アサリやシジミ、蛤等、食卓にあがる貝類の殻を小屋内で粉砕しておくのもよいかと。
 もちろん、採卵して、利用した卵の殻を乾燥させて細かく砕いたものも餌に混ぜ込むのも
 忘れないように。ちなみに、砕く過程で微小になった殻は、ざっと篩って、ウズラの餌に
 混ぜるようにしている。。。




 次年以降、屋外で飼育していると、ウズラや名古屋コーチンは10月初旬辺りから、産卵が止まるようになる。
 これは、日の出、日の入りの照光時間と関係しているようで、屋内飼育では、電気の光で照光時間を
 調整して、年中無休に産卵させているとのこと。
 ただ、家の烏骨鶏は、12月中旬まで生み続けていた。。。
 これも、日が延び始める1月末〜2月末までには、産卵を再開するようになる。


抱卵
houran 3月末〜5月、8月 末〜10月位の年に2回程度、母性の 強い鶏は産んだ卵を寄せ集めて、抱卵を始める。
 抱卵をするようになると、抱卵中は、卵を産まなくなるので、採卵率は下がるが、これも考えようで
 有精卵を抱かせれば、21日後には雛が孵化する・・・天然の孵卵器完成となる。
 名古屋コーチンは、抱卵する気を一切見せていないが、烏骨鶏達は、ほぼ皆が、抱卵しようと
 準備を始める。抱卵体制を解くには、隔離して、お腹を冷やして、落ち着かせる・・・のが良いらしい
 が、未だ試したことはない。基本的には、抱いている卵を取り上げて放置・・・なのだが、卵を取る時に
 おもいっきり攻撃されるので、ちょっと厄介ではある。あとは、抱卵していない個体が卵を産み付けに来ないよう
 に対応しておけば、1〜2週位で元に戻る。



全自動孵卵
 母性の強い個体に抱卵させるのが最高性能孵卵器と言える。ただし、鶏が抱卵する時期にしか利用できないのが
 欠点となる。期間中であれば、ある程度の孵卵制御をすることが出来る。実際には、抱卵を開始させる日までは
 偽卵を抱かせておいて、有精卵が貯まる等、準備が整った段階で、偽卵と、実卵を入れ替えれば、予定した通りの
 孵卵を行うことが出来る。
 本高性能孵卵器での実績としては、2013年の秋に5個の有精卵(マルイで購入)を抱卵させ、見事、4羽
 孵化させてくれた。(内1羽は、コーチンに喰らわれ、もう1羽は、傷だらけにされながらも、間一髪
 救出に成功) 残りの1個は、胚の分化は進んでいたようだが、中止卵となってしまったが、孵化率は80%となった
 わけで、機械的な孵卵より孵化率は高いものとなる。
 本運用時には、チャボや烏骨鶏も多めに飼養し、孵卵に備えられるように体制を整える必要を感じた。


鶏肉収穫
 飼養数が増えた場合、世代交代や、間引きを行うことで、美味しい鶏肉を収穫することができる。
 又、収穫においては、自分で丹精込めて育ててきた奴らだけに、一片たりとも無駄にしたくないって気持ちが
 心の底より湧き出てくるもので。実際、毛質の悪い毛羽や、内臓の一部をコンポストに入れる以外は、何らかの
 形で、利用するようにしている。
 まず解体。本来動脈を切開して、失血死させるのが、一番良いシメ方らしいが、ちょっとコツが必要なので
 簡単に首を落とす方法で。この方法も、何も考えず行うと、トラウマになりかねない光景が展開するので、なるべく
 そうならないように工夫。ダンボールで円錐型を作り先端を、鶏の首だけが出るサイズで切り取り、その中に
 鶏を入れて、でた首をストン。円錐の中で、脚などをばたつかせるが、そのまま逆さまに置いておけば1分程度で
 静かになるので、脚を縛って、30分程ぶら下げておけば血抜きもできる。
 段ボールで毎回工作するのもなんなんで、パナケアは、カラーコーンの先を切って利用している。
 次に毛羽をむしるのだけど、鶏の毛羽は、鴨なんかに比べると、簡単に抜けるので、わざわざ熱湯に浸けてから
 むしる必要性もないので、そのまま毟っていく。大きめの綺麗な毛羽は、羽飾り用として、キープしておき、羽毛
 等は、毟り終えたら、コンポストに入れてる。ちょっと手こずるのが、手羽先の毛羽。相当硬いので、素手では
 抜きづらい。こういう場合は、ラジオペンチ等で引っこ抜くと簡単に処理できる。
 綺麗に毟れたら、最後にバーナー等で抜ききれない細い毛を焼き取れば完了。柔らかかった皮が、熱収縮で、ピンと
 張っていればいい感じに毟れたと言っていい。次に、胸骨の先端(ヤゲン軟骨部位)から、総排泄口にかけて、腹膜までを
 切開する。手を突っ込み、総排泄口に続く、腸、それに続く砂肝と引き抜く。雌なら、一緒に卵巣や卵管も摘出できる。
 続いて、奥に手をいれると、心臓と肝臓、それにひっついている脾臓と胆嚢を引っ張りだす事ができる。
 その先に、肺、気管支、気管、そ嚢と、続く組織を引っ張り出し、腹内(特に、肺部分、骨盤の上側部分)を綺麗に
 掻き出し、流水でよく洗い、腹内にキッチンペーパーを詰め両足を膝から切りはずせば丸鶏にすることができる。
 砂肝は、半分にして、中側の砂と、厚皮を綺麗に外す。卵管は、優しく洗えばキンカンに。心臓は、薄皮を向いて、
 半割にすると、ハツに。肝臓は、胆嚢と、脾臓を綺麗に取り除いてレバーに。両足は、熱湯にさらして、表皮(鱗)
 を綺麗に剥がせば、モミジとして利用ができる。飼養数が少ないと年に何度か程度しか収穫できないが、本運用に
 向かっては、月に1〜2羽程度収穫できるサイクルを作れるように設計してみたい。








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