収穫してから2週間程乾燥させ水分含有率が15%程度に収まったので、いよいよ搾油って
運びになりました。
で、まず初めに行うことは、ハンドピック。洗う時にちゃんと水選していれば、ほぼ無用な
作業ですが、何分初めてだったので、そんなことすら思いもよらずにいたもので、まぁ、
屑も未熟も併せて搾油しても良いのかもしれませんが、せっかく自分で作るものなのですし、
そこは妥協せずにやることに。
思い返すと、搾油工程で一番手間がかかったかな。
ハンドピックを終えて激選した種子が1.2Kg程。小粒でもパンパンに膨らんでいるものから、
ちょっと、実入りが少なそうなものまで。こいつ等を圧搾機で搾るって訳です。
まずは圧搾機の準備。ヒマワリは初めてなので、セオリー通り、加熱圧搾とする。これは、
圧搾機・・・主にシリンダー部分を加熱しながら、搾油する方法。
搾った油はだいたい、100度前後まで温度が上がるため、熱変性を考えるなら、低温圧搾
が良いらしいのですが、搾油量も変わってくる為、今回はこの方法で進めることに。
機器購入時は、ナフサを燃料で加熱していたのですが、これだと相当煤が溜まり、
油にも煤が入ったりとあまりよくなかったので、今回は、アルコールランプを利用。
こいつだと煤が出ることもなくスムーズに加熱を進められた。
大凡10分程加熱し、機器全体に熱が伝わってきたら、いよいよ種を投入。
グリグリ搾り始めると、ポタポタと油がしみだしてくる。最初の何回かは安定していないため
けっこう機器の継ぎ目などから油が染みてきたりするが、安定するとそれもぴたりと治まり、
搾油口から、たらたらと油が滴りでてくる・・・・・・んが、真っ黒な油。
頭は?が浮かぶも、他にどうしてよいのかもわからなかった為、そのまま搾りきる。
んで、けっこう不純物も多かったので、コーヒーのフィルターを通して濾過することに。
濾過してみると、あれだけ黒かった油が、いとも簡単に黄金色の液体に。これぞ油!!って感じです。
最終的に計量してみると、260gだったので、搾油率としては20%強位ですかね。
たぶん、実入りが悪い種が多かったからかと。種核の重さよりも種皮の重さの方が多かったのかも
しれないです。
ちなみに、搾りかすは、油粕として肥料になります。
彼岸が過ぎ、辺りに金木犀の香気が漂いだしてくるとシーズン到来です。
なんのか?って・・・そりゃもう、題目の通り、オイルを絞れる木の実
の採集です。
近隣ではヤブツバキの実が沢山取れます。これから搾油するツバキ油は、
オリーブオイルのように使えるし、美味しいし、何やら、体にも良いとか。
なので、ここ数年は欠かさず採取しております。
あとは、鬼胡桃。こちらは、搾油する前行程が相当大変ではあるけど、
結構搾油率が高いので、大量に採取できれば、採ってきます。
変わりどころでは、榧の実。こちらもなかなか量が取れないのですが、
何本か木を見つけておくと結構収穫できます。収穫後、果皮を剥いて、
種を利用します。こちらの油も、品質が高ければ、高価な逸品になります。
とはいえ、搾油まで皆それなりに手間暇がかかるわけで、簡単にオイルダラー
で億万長者って事にはならないですね。
現状では、けだものダイニングにてお客様に提供する位がやっとってのが
本当のところかな。
こんな感じで、しばらくはこのままオイルハントを進めていきます。
今期はどの程度収穫できるでしょうか。。。